異世界の歩き方5

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 よほど無視されたのが癪に障ったのか、彼女は翌朝まで口をきいてくれなかった。
 夕食後からになるので、都合ほぼ半日になる。
「なあ」
「……」
 そっぽを向かれたまま。ばさ、と拒絶するかのように尻尾が動く。やれやれだ。
「機嫌直してくれよ」
「……」
「もう無視とかしないから」
「…………本当じゃな?」
 小首を傾げて聞いてくる。小首というのは具体的にどの部位なのか。
 ともかく、頷く。
「本当にだ」
「では、あれだ」
「どれだ?」
 彼女の視線の先を追うが、そこには庭があるだけだ。雀がいるが、それか?
「妾はあれが食べたい」
「どういうふうに食べるんだ」
「うむ……焼いてもいいし、生もいいな」
 涎垂れてる、涎。
 垂涎系ヒロインなんて、新しいな。と思いながら彼女が生で雀を食するの図を想像する。
 ……ないわー……鳥丸齧り系ヒロインとか、ないわー。
「雀可哀想」
「!? ……いやいや。雀ではない! 油揚げじゃ」
「油……揚げ」
「そうじゃ」
「つまり雀の揚げ物か」
 それはそれでうまそうだ。
「雀から離れい!」
 彼女が毛を逆立て始めた。これ以上怒らせると、また拗ねてしまいかねない。
「しかしあれだな、狐って本当に油揚げが好きなんだな」
「うむ、大抵はそうであろうな」
「油揚げが好きすぎて、見るだけで痙攣をおこし吐き気を催すという噂も本当なのか?」
「好きなものへの反応じゃない!?」
 いちいち尻尾と耳を使って全身でリアクションしてくるのが愉快だ。
「ともかく、妾は油揚げが食べたい」
「そうか」
 つまり、こういうことだろうか。
「買ってこようか? お詫びにお使いだ」
「うむ」
「でも、本当に大丈夫なのか、油揚げ」
「? 何がじゃ」
「見るだけで痙攣と吐き気が……」
「ないわ!」

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